凄い人がいるものです

今回のような日本の大惨事において、世界中の人達からさまざまな支援を受けたり、義捐金を送ってもらったり、心配して祈ってもらったりしていただいています。当たり前のことですが、わずか1ヶ月前であれば、日本がこのような立場になってしまうことなど、日本はおろか世界中の誰一人としても想像もしていなかった事です

もちろん僕もその中の一人で、確かに至る所に火山がある地震列島においては、いつこのような大災害が起こっても不思議ではないのですが、そう簡単に大災害など起こるはずはない・・・・・と、タカをくくっていました。恐らく、日本中の誰もが同じだったと思います。仮に地震やそれに起因する津波がきたとしても、これほどの被害が起こるなど誰も想定していなかったでしょう

今回の地震原発問題については、まさに国難と言いますか日本の危機であることは間違いありません。このような事態を受け、国・関係機関・自治体などは、まさに総動員態勢で被災者の救出や避難者の救護、ライフラインの復旧、あるいは放射能漏れへの対応を必死で続けていますが、まだ行方不明者が1万人以上もいるという途方もない大惨事です

このような事態を受け、各界著名人からさまざまなメッセージが送られたり、義捐金が送られたりと支援の和の広がりは、まさにALL日本でなんとかしようという気概に溢れるものばかりで、日本人の心根の良さを実感しているというか、日本人で良かったと思わされる事がしばしばありました

まだまだ、いろいろなことがおきてくるでしょうが、震災発生から3週間が経過し思わず感動した事が2つほどありますので、ちょっと書いてみたいと思います


最初に触れたいのは、なんと言っても 天皇陛下 です

報道によりますと

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宮内庁は24日、天皇、皇后両陛下が福島第一原子力発電所事故に伴う東京電力計画停電に合わせ、皇居・御所で15日以降毎日、自主節電を続けていることを明らかにした。
羽毛田信吾長官らによると、御所では計画停電の第1グループに合わせて自主的に電源を切っている。17、18、22、23日は1日2回実施。東電が停電を見送った場合も実施しているという。
羽毛田長官によると、天皇陛下からは「大勢の被災者、苦しんでいる人たちがおり、電源すらない人もいる。私の体調を気遣ってくれるのはありがたいが、寒いのは厚着をすればいいだろう」「いつこういう事態があるかわからないし、こういうことはやってみないとわからないから、学ぶ機会ではないか」という趣旨の発言があったという。
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ということで、自主的に節電をしているそうです

皇居は千代田区ですので計画停電区域外になっています。また、冷静に考えれば、皇居や御所を節電したくらいで、その効果など取るに足りぬものですし、自由に電気が使えるのならば自由に使っても良いはずなのですが、あえて、節電することにより被災者の苦しみや停電にあっている人たちの苦労を知ろうとする 真の謙虚さ はいったいどこからくるのでしょうか?

政治家や東電幹部が、同じ苦労をしようと試みるのならともかく、なぜ陛下はそこまでするのでしょうか? 僕だったら、そんな馬鹿らしいことは絶対にしませんし、しようとも思いません(笑)。仮に強制されたとしても、たとえ一晩3時間だけでも電気を消して過ごすことなど、必要に迫られない限りできるものではないと思っているからです

被災者の方が一番苦労をされていることは間違いないことですが、その被災者を支えている自治体職員も、自分が被災者の一人でありながらも被災者を支えなければならない責任のため計り知れない苦労をしているでしょうし、救援活動をしている自衛隊・警察・消防なども同じですし、最前線で活動しているボランティアの皆さんも現地で苦労しているはずです。現地へ行くことが叶わない人は、物資や義捐金で支援しています

まあ、それが当たり前と言えば当たり前なのでしょうが、被災された人の苦しみや電気のない糸の苦労を知ろうとしたり、自ら節電してそれを学ぶ機会だ・・・・・などと思うような人はまずいないでしょうし、実行に移す人は皆無といえるでしょう。何と表現したらよいのかわからないのですが、しいて言うのならば 人間としての質の高さ を感じてしまいます

「この地震があって良かった」などとのたまわった大阪の政治家さんや、「計画停電を政治的圧力でやめさせた」などとビラにした東京の政治家さんとは比べることすらできませんね