箱根路

正月恒例の箱根駅伝ですが、今年もいくつかのドラマを見る事ができました

ちびちびお酒を飲みながら見ているのもなかなか良いもので、変なお笑い番組よりもはるかに面白く、特に昨年末より暗い話題が続いていたので、選手の頑張りを見ていると励まされるものがありました

最初の見所は花の2区の走りで、山梨学院大学モグス選手と日大のダニエル選手の活躍でしょう。モグス選手はトップに立つやグングン後続を引き離して、区間新記録を更新する走りを見せてくれましたし、ダニエル選手については、なんと20人抜きの激走を見せてくれて、さすがにこれは驚きました

地元の山梨学院大学を応援するために見るようになったので、2区が終わった時点では、「これは往路優勝もあるかな」と思い、応援にもいつも以上に熱が入りました

2区3区とトップを守っていた山梨学院大ですが、4区では2位をキープし、山登りの5区では一時首位に並ぶも失速してしまい結果は往路5位となってしまいました。それでも、なかなか良い闘いではなかったかと思います

この山登り区間で見ている人を驚かせたのが東洋大学1年の柏原選手でした。過去の区間記録を大幅に上回るペースでラップを刻みながら山を登っていく姿を見ていると、さすがにオーバーペースだろうと思っていたのですが、大方の予想を裏切って見事山を登り切ってしまい、しかも9人を抜き去っての区間新記録と東洋大学の往路優勝を決めました

区間新記録については、今までの記録を47秒も縮める驚異的なタイムでしたし、東洋大も往路初優勝という事で、想像がつかなかった結果に誰しも驚かされたのではないでしょうか

2区のダニエル選手やモグス選手、あるいは早稲田の竹澤選手・東海の佐藤選手・駒澤の宇賀地選手・中央の木原選手など戦前から活躍が予想された選手達も相当活躍したのですが、それらを吹っ飛ばすような大活躍は、まさしくスーパースターの誕生の瞬間でした

恐らく長距離走のエキスパート達や指導者達が、区間新を出すには○km〜○kmの間を○分○秒で走り・・・というようにタイム設定を行っているはずですが、そんなことなどまとめて覆してしまうようなラップで登り切ってしまったのでしょう

他の選手よりもエンジンがまったく違うような感じで、次元の違う走りにはただただ驚かされるだけで、今後の活躍が楽しみな選手になりました

その勢いを復路にも持ち込む事ができたのか、結局は東洋大学が往路復路とも制止ての完全優勝で箱根の幕が降りたのですが、戦前の予想では駒澤と早稲田の2強という感じで報道されていたのですが、早稲田は実力を発揮して2位、王者駒澤に至ってはシード落ちという結果に終わってしまいました

地元の山梨学院については、5区がちょっと惜しかったのですが、復路も充分闘い総合6位とまあまあの活躍でした。一時期よりも選手の力が平均化されたように思うのですが、モグス選手が抜けてしまう来年はちょっと心配に思っています
まあ、特に駅伝とか長距離が好きというわけではありませんが、正月にお酒を飲みながらのんびりと、時には熱くなって見るのには箱根駅伝が面白いですね