鹿行方不明

前回転落した鹿の事を書きましたが、その後確認に行ってみたのですが、鹿はその場所で死んでいるどころか、行方不明になっていました

転落した日時は6月1日の午後1時くらいで、右前足と左後ろ足が骨折し、袋角や躰にも大きな怪我をおっていた状態で、午後4時までの3時間で移動した距離はわずか1mでしたので、数日の間に死亡するものと思っていたのですが、影も形もない状況でした

確認したのは6月5日の午前9時くらいですから、1日夜から3日くらいにかけてでしょう。2日の夕方から3日が雨、4日も午後から雨でしたので、川が増水したのは容易に想像がつきますので、考えられる事は川の増水により下流へ流されてしまったのでしょうか

自力で移動するにしても、とても険しい崖を登る事などできませんので、自力で移動しようと試みても、川を渡らなければなりませんので、あの躰では激流を渡る事などできず流されてしまったのか

自力で移動したとすれば、河原に移動した痕跡でも残るだろうと望遠鏡で捜してみたのですが、移動した痕跡は見つかりませんでした。仮に早い段階で移動したとしても、増水などの影響により痕跡が残っていないので、確認する事はできません

ひょっとしたら・・・・と思い、手前の岸側に降りて、死体や川を渡ったと思われる痕跡はないかと少し下流部まで捜索してみたのですが、まったく手がかりは見つからずに、今回の捜索は断念しました(とは言っても、本来の目的は別にありましたが・・・・)


この写真は、6月5日午後2時におけるこの地点の気温で、外気温は11度となっています。自動車の気温計ですから多少の誤差はあるとは思いますが、この時期としてはかなり低いです

夏になりますと、鹿などの動物の死体は分解が早く、肉食獣や猛禽のの餌になりにくいのですが、この低い気温と川の冷気により標高の低い里山とは違った分解速度になるため、前回、イヌワシかクマの餌になるだろうと推測したのです

できる事なら、その証明をもしたかったのですが、鹿がいなければ何にもなりません(笑)

同様の事例についてはいくつかあり、参考までに記してみますと、この時期クマが鹿成獣の死体を食べていたり、イヌワシカモシカ成獣の死体を食べているのを確認した事があります。もちろん、この場所と同じように標高が高い場所であり、里山よりも圧倒的に気温が低いという事が要因にあります。もちろん、冷たい川の近くですから、冷気も相当なものがあると思われ、この冷気の影響も考えてあります


周囲の日影には、まだ雪が残っているくらいで、この日も厚い上着を着てオーバーパンツを履かなければ寒いような陽気でしたので、死体の分解速度の違いとなるのでしょう