戦後レジーム

安部さんが口を開くと「戦後レジームからの脱却」と、ここ1年ほど念仏のように唱えていたので、すっかりこの言葉を覚えてしまいました(笑)。恐らく、ほとんどの方もおなじではないかと思っています

ジームとはご承知のとおり「体制」ということで、問題なのは戦後体制とは何かということで、これは人によって捉え方はさまざまにあると思いますが、主な意見とは、アメリカから押しつけられたと言われている憲法のことにあるようで、安部さんの言う戦後レジームとは、憲法の前文と9条にあることは、間違いのない事でしょう

そのような事もあり、知識人や文化人と呼ばれている層や左派からは、安部さんは憲法に規定されている「戦争の禁止」や「国民主権」を覆して、国家を国家体制中心であった戦前の体制に戻そうとしていると思われていました。これは、安部さんの言動からしても、恐らくそうであったのだろうと思われます

戦後レジームと聞いて僕が頭の中に思い浮かべるのは、自民党一党独裁政治こそ戦後レジームの根元みたいに思っているのですが、安部さんとはだいぶ中身が違うようです

このような事を書きますと、自民党一党独裁体制というものを批判しているように思わそうですが、一党独裁政治であっても国民にとって良い事をしていたのであれば、それはそれで良いわけで、政治の体制ではなく政治の中身が問われるこそ事が、有権者の努めではないかとも思っています

そのような観点から考えてみますと、戦後、自民党が誕生して以来、長い事政権を担当してきたことは事実で、その間、さまざまな政治がなされてきましたが、戦後の復興期ともあいまって、国民の生活を高めたり守ったりするような政治が行われ、奇跡的な戦後復興もなされ、現在の日本がある事は間違いのない事実ではないでしょう

少なくとも自民党初代総理大臣であった鳩山さんから、大平さんか中曽根さんくらいまでは、国民の生活を重視した政治が行われていたような印象を受けています
恐らく、古い方達などはその恩恵を肌で感じているはずですから、自民党支持者もかなり多かったのではないでしょうか

しかし、どこかで少しずつ歯車が狂ってしまったのかはわかりませんが、自民党の視線はだんだんと国民から離れていき、一部の層や大企業の方を向くようになってしまい、近年などは、アメリカとか大企業の顔色を窺う政治姿勢が顕著になってしまったと思っているのは僕だけではないでしょう

ほとんどの国民は、戦後レジームよりも現在やこれから生活の事が大事ですから、そちらの方に目を向けてもらいたいものですね。奇しくも、今夕には、安倍さんがやっと国民に謝罪をしたようですが、今頃になって謝罪されても・・・・という感じです