どうなる国技大相撲

大相撲で大麻を吸っていた事がみつかり、クビになったしまった元若乃鵬ですが、今日の報道によると、八百長疑惑裁判に出廷し「現在の相撲協会は汚い。幕内に上がったらアンフェアな取り組みを強いられお金を渡された。それを断るとかわいがりをするといわれた。親方も黙認していた」と述べて、自分自身も八百長に関与していただけでなく、大麻の使用についても「他に使用してる親方や力士がいるのに処分されていない。その他の協会の悪事についても証言していく」と付け加えたそうで、これが本当の事なら、とんでもない事態になりそうな感じです

角界は閉ざされた独自の世界としても知られていて、古くは双葉山から始まり、大鵬・北の海・高見山千代の富士貴乃花若乃花小錦などの人気力士を産むほどの人気があったのですが、若貴兄弟の引退後はその人気も陰りつつあり、若貴兄弟の確執やシゴキ死亡事件・横綱朝青龍問題など負の材料ばかりが目立ち始めていたところに、夏には現役力士が大麻吸引で逮捕されるなど、人気を復活させるどころか凋落させるような事件ばかりが頻発していました

相撲協会も理事長を交代したり、理事会に外部理事制度を導入して協会改革が始まったばかりのところで、大麻を吸引した3力士を追放して、ようやく一息ついたかなと思っていたところ、飛び込んできたのがこの報道でした

八百長疑惑は古くから指摘されていた事で、昨年には大相撲協会が疑惑を記事にした出版社を訴え、現在は裁判をしている最中です。そこへクビになったロシア人の元力士が証人として出廷し、上記のような八百長大麻ばかりではなく他の悪事についても証言していくと言う事ですから、これが本当なら大変な事になってしまいます

相撲は国技としても認定されており、皇室一家も天覧したりする伝統と格式のある競技です。神聖な競技と思っていたのが、実は八百長まみれであったり、力士どころか親方さえも大麻汚染されていたり、ましてや他の悪事にも手を染めていたなどということが白日の下にさらされてしまえば、相撲人気の凋落どころか、角界の存続すら危ぶまれる状況になるのは必至でしょう

大鵬の活躍に元気づけられたり、北の海のふてぶてしい強さに驚いたり、千代の富士のスピード感溢れる強さに驚愕したり、若貴の活躍に心踊ろされたりした事や、彼らが作った数々の記録なども否定されてしまいかねない事にもなりかねません

とはいえ、若貴を排出した二子山部屋八百長に染まっていないガチ(真剣勝負)専門だったようですし、仮に千代の富士などの人気力士が八百長に手を染めていたとしても、ガチでの強さにかわりはないはずなのは衆目の一致する事だと思います

しかし、八百長に手を染めていたという事が、力士そのものから語られてしまうと、たとえ数人というわずかな人数であっても、角界全体がやっているのだと思われてしまいますから、それも仕方がありません

それとは逆に、角界自信が八百長に絡んでいて(もしくは親方衆)、相撲人気を復活させるために絵を描いていたなどという事にでもなってしまいますと、これは大変な事になってしまいます。これまで何回も八百長疑惑を書かれていても無視を決め込んでいた相撲界が、少しでも人気回復させるために、昨年は初めて疑惑を書いた出版社を訴えて法廷闘争を繰り広げているところでしたので、ロシア人元力士の証言がどうなってしまうのか非常に注目されるところです

元力士はクビという厳しい宣告をされてしまったので、憤懣やるかたない気持ちでしょう。本当に知っているのなら確実に暴露するでしょうし、相撲協会についても覚えがあるのなら、それを阻止しようと色々な手段で接触を図り証言させないようにする事でしょう。出版会社サイドもそんな事は承知の上でしょうから、これから証言するまでの数日は外部との接触を絶ったり、相当な金額を用意しているはずです

政治の世界も混沌としていますが、相撲界にも激震が走りそうな匂いがプンプンとしてきました