ふと思った道路特定財源のゆくえ

昔から長野に行きますと、ガソリンが高いと思っていたのですが、今日、ちょっと価格を見てみましたら、なんとなんと驚きの価格で、軽油で138円でした

車で道を走りながら、GSがあるとチラッと価格だけを見ていたのですが、軽油価格は136〜140円ということになっていて、あまりの高さに驚かざるを得ませんでした。山梨では、120〜125円くらいですから、15円ほど高い価格設定になっています。ハイオクなどは170円超の価格でして、なんとも凄まじいことになっていました

ガソリンも軽油寒冷地仕様になっていますから、少々割高なのはわかるのですが、これほど高いと、車で無目的に走ることなどできない価格にまでなっているように思えます(笑)

これから年末にかけて、まだ価格が上がると予想されていますので、今年の年末には140円を突破する事は確実で、これは家計に響いてくる単価ですね

ここのところ、盛んに議論されている事に、自衛隊に関する問題とあわせて道路特定財源の問題があります。道路特定財源とは揮発油税(ガソリン)や軽油引取税軽油)、自動車取得税などの諸税が充てられていて、受益者負担の原則に基づき、自動車を利用する人から税金を徴収して、道路整備を図っていこうというものですから、ある程度は仕方がないと思うのですが、問題はその税率にあります

ガソリンで言いますと、正式な税率は24.3円/リットルなのですが、暫定的に24.3円が加算されていて、実際は48.6円が税金になっているのです。つまり、道路整備を促進しようと言うことから、時限立法で倍の税額が加算されている状況にあるのです

しかし、道路特定財源については、現在使い切れない状況にあって、今年度からは道路を造るだけでなく、国一般財源に繰り入れられている状況で、車に乗っている人だけが過剰な負担を強いられている事にもなっていまして、ここに大きな問題があるわけです

道路整備の為の税金というように使途を決めている → 時限的な税率の加算 → 使い切れず一般財源に繰り入れ では、特定財源の意味はまったくありません。また、道路整備だけに使われるのならともかく、使途も拡大していって、今では地下鉄や光ファイバー整備などにも使われているようになり、ちょっと納税者としては納得のいかない事が多いのも事実ですね

しかし、今年度末には、その時限立法の期限末を迎えることにより、これから大きく取り上げられてくることと思います。「これだけ原油価格が上がってきたのだから加算税部分は廃止にすべき」という意見があったり、それとは反対に『まだまだ道路整備は足りないから、加算税率を維持しながら道路整備を進めるべき』という意見もあります

前者は民主党を中心とした意見で、後者は自民党道路族を中心とした意見でしょう。ねじれ国会が続き、「年金」「自衛隊派遣」「道路特定財源の扱い」の3つが、これから議論されてくると思いますが、僕個人としては、道路特定財源の問題が一番身近で興味がある問題なので、これからの議論を見守っていきたいと考えています